映画レビュー: Vol1. CASSHERN

CASSHERN CASSHERN
伊勢谷友介 (2007/01/27)
松竹
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たった一つの命を捨てて生まれ変わった不死身の体
鉄の悪魔を叩いて砕くCASSHERNがやらねば誰がやる


ということで、記念すべき第1回は私が最も好きなCASSHERNです。

まず言っておきましょう。
名作に出会った」と。


 最初に申し上げておきますが、昭和51年生まれの筆者は、昔放送していたというアニメ版のキャシャーンをみたことがないので、何の先入観も持ち合わせないまま、映画をみたことになります。そのため、アニメ版と比較して語ることは出来ませんし、それがいいことだったのかどうかを判断することもまた不可能なのですが、いずれにせよ、本作品は「作品単体として観るべき」だと強く思います。一本の作品として、本当に内容の深い、素晴らしい映画だと思います。邦画だから、洋画だからとか、アニメ版と何が違うとか、宇多田ヒカルの旦那が監督とか、この映画の素晴らしさを前にしては、そういった周辺情報はあまり意味を持ちません


 と、のっけからやたらと熱くなってますが(笑)、まずはキャスティングあたりから触れましょうか。

 なんといっても素晴らしかったのが伊勢谷、唐沢両氏。この世界観には絶妙にマッチしていると思います。「紅い月」でもそうでしたが、伊勢谷さんは、やっぱりこういう「苦悩の役」が本当によく似合う。唐沢さんも、なんというか強烈な意思を持った役を「堂々と」見事に演じていたと思います。「それが彼らの権利だというのなら、逆もまた然り!!!」なんて言い切るシーンには鳥肌が立ちました
 その他のキャスティングも、もうその人以外いなんじゃないかと思いました。ルナ役の麻生久美子も、あの「儚い」感じがもう本当に素晴らしかったし、寺尾聡も渋くてシリアスでかっこよかったし、内藤役のミッチーなんてもう最高です。

 そして、映像。
 TVCMを見たときから、あの独特の世界観というか「終末観」というか、なんかあの雰囲気が気になっていたのですが、全編を通して独特のセンスで他に類を見ない世界を描いています。
 アニメ映像を混入させるあたりもスゴイです。凡人のセンスを超えています。あのインダストリアルな感じ、ファンタジックな感じ、繊細な感じ、なんといっていいか分かりません。間違いなく、世界中でこの映像を描くことが出来るのは繊細且つ緻密な「日本人のみ」でしょう。

 さらに音楽。
音楽に関しては万人受けはしないかも知れません。全体を通して、"暗い"ですし、Heavy Metal/Industrial Rockあたりを匂わせる音楽なので、そういった類の音楽になじみのない方にはただ「うるさい」だけの音楽になってしまうかもしれません。でも、テツヤがロボ軍団をボッコボコにするシーンのあの音楽は、誰がなんといおうとカッコイイと思います!

 そして、そして、何よりあのストーリー。。
 深すぎます。私はこの物語のキーワードは"人を許すこと、受け入れること"なのかなと考えています。善とは、悪とは。罪とは、罰とは。生とは、死とは。愛とは、憎しみとは。考えさせられることがたくさんあります。

 と、散々ほめちぎってしまってますが、正直に言って欠点があまり見当たりません。しいてあげるならば(別にその必要はないけど)、ちょっと話が抽象的過ぎたかな、という点だけですね。

 ということで、点数は98点!


 世界中の子供たちにみせてあげたいです。

テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

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